著者の井沢さんとホリエモンがYouTubeで対談しているのを見て、内容が面白かったので、井沢さんのことをもっと知りたくて、内容がやさしそうなこの本を耳読しました。
井沢さんは「逆説の日本史」で有名な方なんですね。私が受験生のときから出版されていますが、教科書を否定していそうな知識は勉強の邪魔になると思い、敬遠していました。試験問題で通説が聞かれているのに、井沢説で回答したら点数になりませんものね。
「穢れ」とかいろいろ面白い考察をされている中で、「和(話し合い)」のテーマがしっくりきました。日本では、聖徳太子が話し合いを重視し、憲法17条で定めているんですね。話し合っておけば、反対意見の人から極端に恨まれることもありません。特に偉い人には先に話しておかないと、「オレは聞いてないから知らない」となり、内容に関わらず反対されてしまいます。会社のりん議書が「和」の精神から来ているとするのも頷けます。無駄な会議を開いて話し合って満足するのも、日本の「和」の精神が現れていますね。目的がよく分からない会議が開催され、何も決まらないまま終了します。会社で働いていると周囲は、「和」の精神で溢れていて、「和」の精神だけで出世する人もよく見かけます。私の会社だけではなく、日本の会社ならどこも同じだと感じます。
日本では今後も「和」の精神が続くと思われますが、家族形態の変化やインターネットの普及で環境が変わっています。集団生活に馴染めない若い人が増えているように感じます。協調よりももう少し個人の自由を尊重した社会の実現に向けて、及ばずながら行動していきたいと思いました。